「練習後はファームへ」NZ留学で痛感した、日本のスポーツ界の異常な常識
山川力優
【株式会社SPOT代表 山川力優執筆】
「お金を稼ぐ=競技に集中していない」という日本のスポーツ界の呪いを解く。
スポーツ選手が副収入を得ようとすると、必ずと言っていいほど飛んでくる言葉があります。
「そんなことより、競技に集中しろよ」 「お金稼ぎに走るなんて、アスリートとしてどうなの?」
結論から言います。「お金を稼ぐ=競技に集中していない(悪である)」というマインドセットは、日本のスポーツ界を腐らせる最悪の文化です。
私はこの呪いのような同調圧力を、ある国での強烈な原体験によって完全に打ち砕かれました。今回は、スポーツ選手の「稼ぐこと」への本当の価値について、私のリアルな体験をお話しします。
ニュージーランド留学での衝撃。プロ選手が「農作業」と「不動産」を回す現実
2024年の6月から8月、私は自分の貯金を崩し、単身でニュージーランドのクライストチャーチへラグビー留学に行きました。結果として、この決断は私の人生とビジネスの価値観を根底から覆す「最高の投資」になりました。
まず現地のクラブラグビーの試合に出させてもらった時のこと。驚いたことに、練習はなんと「週に2回」だけでした。 理由は非常にシンプル。**「みんな、仕事があるから」**です。
クラブラグビーの選手たちはプロではありません。だからこそ、働きながらラグビーに打ち込むのが当たり前の文化として根付いていました。
当時の私は、日本で練習が終われば家に直行し、スマホをいじりながら「これがリカバリーだ」とゆっくり過ごしていました。だからこそ、働きながらも圧倒的な熱量でプレーする彼らの姿に、激しい感銘を受けました。
しかし、私はまだこう思っていました。 「まあ、彼らはアマチュアだから仕事をしているんだ。ニュージーランドのトップレベルの『プロ選手』は、さすがにラグビー一本に集中しているはずだ」と。
その認識は、完全に間違っていました。
縁あって、カンタベリー州代表の練習に3週間ほど参加させてもらう機会を得ました。州代表クラスとなれば、全員が正真正銘のプロフェッショナルです。
練習を重ねる中で彼らとのコネクションも深まり、一緒にカフェへ行くような関係になりました。ある日、ベンという州代表のトップ選手に「このあとコーヒーでもどう?」と誘いました。
すると彼は、当たり前のようにこう答えたのです。 「ごめん、仕事があるから行けないんだ」
私は耳を疑いました。 「え?プロなのに?なんの仕事?」 「ファーム(牧場)だよ」
衝撃でした。プロのトップアスリートが、練習後に農作業で汗を流して稼いでいるのです。
さらに驚いたのは、別のプロ選手であるザックに「仕事、何かしてる?」と聞いた時のことです。 「不動産をいくつか持っていて、そこから副収入を得ているよ」
彼は、当時まだ23歳でした。
副収入は「逃げ」ではなく「最強の自己投資」である
海外の事例を絶対的な基準にするのはあまり好きではありません。しかし、この事実から私たちが学ぶべきことは明確です。
プロであっても、自分でビジネスを持ち、副収入を得る。それは「競技から逃げている」のではありません。自分のライフプランを強固にし、結果的に最高の環境で競技に打ち込むための「最強の自己投資」なのです。
お金の不安がなくなれば、より質の高い食事、最新のリカバリー機器、そしてさらなる海外挑戦への資金を自分自身で生み出すことができます。 「競技に集中するため」に、アスリートは正当に稼ぐべきなのです。
お前たちの「異常なスキル」を、今すぐ現金化しろ
「副業やビジネスが大事なのはわかった。でも、スポーツしかしてこなかった自分に一体何ができるんだ?」
多くの選手がここで立ち止まります。 だからこそ、私はこの「AthleteConnect Spot」というプラットフォームを作りました。
よく考えてみてください。あなたはこれまで、一般の人たちとは全く違う、異常なほどのプレッシャー、挫折、理不尽、そして歓喜を味わう生活を送ってきたはずです。
絶望的な状況から立ち上がるメンタル(レジリエンス)
全く違う個性を持つメンバーを一つにまとめる組織論
目標から逆算して、日々の苦しいルーティンをこなす実行力
これらは、一般のビジネスマンや企業が何十万円払ってでも欲しがる**「最強のビジネススキル」**です。
周りの目を気にして、その価値をグラウンドの中だけに閉じ込めておくのは今日で終わりにしましょう。
あなたの中に眠るスキルを見出し、社会の課題を解決し、胸を張って稼いでください。この場所(AthleteConnect Spot)は、そのためのあなたの最強の武器になります。
この記事を書いた人

山川力優
AthleteConnect Spot 創設者。プロアスリートとして活動した経験を持ち、スポーツ選手のセカンドキャリアとビジネスマッチングの可能性を追求している。「スポーツの価値を、もっと社会に届けたい」という想いで日々発信中。